きっかけは、夜11時の一本の相談でした。
ある日の夜11時ごろ、知人から連絡がありました。
「こんな時間に悪いんだけど、相続のことで少し相談したい。」
すでに遅い時間でした。
けれど、話を聞いてみると、昼間は仕事があり、家に帰って落ち着いて話せるのがこの時間だったのです。
相続が起きたからといって、翌日から仕事がなくなるわけではありません。
朝になればいつもどおり出勤し、会議があり、締切があり、家に帰れば家族との生活があります。
その一方で、相続のことは待ってくれません。
役所や金融機関での手続き、財産の確認、家族との話し合い、相続税の申告期限。
普段なら考えなくてもよかったことが、突然いくつも重なってきます。
私自身も、監査法人だけでなく、一般企業で会社員として働いてきました。
忙しい時期に平日の昼間の時間をつくることが、どれほど難しいかはよく分かります。
半日休むだけでも仕事の調整が必要です。
役所や銀行へ行き、そのうえ税理士事務所の営業時間にも自分の予定を合わせる。
相続で気持ちにも余裕がない中、それをすべてこなすのは簡単なことではありません。
夜11時に相談してきたその知人も、特別な人ではありませんでした。
ただ、仕事をしながら相続に向き合っている、ごく普通の人でした。
なぜ、相談する側が税理士の営業時間に
合わせなければならないのだろう。
昼間に時間が取れないなら、仕事が終わってから相談できればいい。
夜が難しければ、早朝でもいい。
平日が難しければ、休日でもいい。
税理士の方が、相談する方の生活に合わせればいい。
相続は、こちらの都合を待ってはくれません。
でも、相続のために仕事や日常生活をすべて止めることもできません。
だからこそ、必要なときに相談できる場所をつくりたい。
あの夜の相談をきっかけに、そう考えるようになりました。
そこから始めたのが、「24時間相続」です。
24時間相続は、単に夜中でも相談できるサービスではありません。
仕事をしながら相続に向き合う方が、時間のせいで相談を後回しにしなくてよいようにする。
そして、相談したときには、公認会計士・税理士である私自身が直接話を聞く。
それが、このサービスを始めた原点です。

